【センター試験2020】数学ⅡB問題レビュー、あるいはただの憂さ晴らし
昨日、深夜のテンションでセンター数学ⅠAの問題を辛口にレビューしていたら思いのほか楽しかったので、調子に乗ってⅡBもやってみます。今度はシラフです。
参考:
あ、「上から目線の辛口批評」ってのがこのシリーズのテーマなので、基本理不尽ですし、そこらへんの苦情は受け付けないんで! 悪かったね!!
センター試験(2020年度・本試験)数学ⅡB
第1問〔1〕 ヤマ場のない三角関数のベタ問だからマジでコメントしづらいぜよ
- つまらない。
- (1) どこかの参考書に載ってそう。
- 「加法定理を用いると」「三角関数の合成を用いると」ってずいぶんサービスしてくれたね。
- でも第1問の最初はこれくらい見慣れた問題でもいいかもね。
- まあまあやるじゃん、つまらんけど。
- (2) 「二次方程式~の解であるとする」…!? なに、なにをしたいの?
- 解と係数の関係を聞きたいのは分かった。でも、ほかに方法ない? ちょっと唐突すぎない?
- で、「解と係数の関係により」って書いちゃうわけね。へええ。
- ある程度過去問をやった人にとって、「sinθ=4/5」と「cosθ=3/5」は“よく出る答え”として暗記してるくらいのレベルの数値なんだけど、それは考慮済み? 数学の暗記科目化万歳?
- 最後の問題は数Ⅰの範囲だと僕は思うよ。
第1問〔2〕 指数・対数を青チャートさんさながらに。やっぱ暗記数学万歳が出題者の本音なんすかね
- ここらへんからひねってくると思ったのにね。
- ふつううううう
- (1) あえて指数を分数にした数学的意味は? ねえ、意味は?
- まあ、そうでもしないとマジで青チャートさんの問題とかぶっちゃうからだよね。
- てか、もういいんじゃない? ムリして「参考書と違う問題」つくらなくて。
- ちょっと設定を変えることで数学の違った見方ができるようになるような問題なら、あってもいいと思うの。
- でもさ、これ違うじゃん、ただ「かぶらないように分数にしてみました!」ってだけじゃん。
- そういうのいらない。
- (2) センター試験ってさ、なぜか log で連立方程式解かせたがるよね。
- え、log ってそもそもそういうふうに使うものだっけ?
- X と Y を置き直すことで、逆に最後の問題の答えを見えにくくするのはずるいと思うの。
- だからさ、最初から X と Y を使わない方が、最後まで正解しやすかったんじゃない? ねえ。
- ほかの問題ではヒントとか注意点とかほのめかしてくれるのに、そういうときは無言なのってほんとどうかと思う。
第2問 微分積分もふつーな問題なんだけど、予備校的な裏ワザ公式が大活躍しちゃうから困ったことに。
- ここらへんからひねってくると思ったのにね。(2回目)
- ふつううううう(2回目)
- (1) 共通接線ね。どの問題集にも参考書にも載ってるやつ。
- むしろだいたいの学校は定期試験で出すんじゃないかな。
- まあ、それくらい超有名(&普通に有用)な問題をちゃんとセンターで出すのはいいことだと思うけどさ。
- 僕はこの問題、「センターの問題がこんなに普通なはずがない!」ってムダに身構えちゃったけどね!!(言いがかり)
- (2) いわゆる 1/3 公式使えば一発だよね。ただ、塾とか行かないとあんまり教えてくれない公式だから、そうじゃない受験生はちょっとかわいそうだったかもね。
- これで「この講義でこの公式を覚えてた受験生は…」とか塾・予備校がまたドヤ顔するんでしょう、どうせ。
- (3) 計算だるっ。
- でもやっぱり 1/3 公式で相当ラクになるんだよね。これ。いいのかな。
- (4) 計算くそだるっ!
- とりあえず、U の数学的な意味を教えてくれないかな。
- 最後に微分させて三次関数の最大最小を聞きたかっただけなんだろ、どうせ。
- てかそのわりに結構お手軽な問題にしたな。
- 極大値がそのまま答えかよ。まあいいけど。
第3問 漸化式を最大級にアホみたいな形にすることで、その後の問題のアホさと支離滅裂さを隠そうとしたとしか思えない
- この漸化式を考察すべき数学的な理由を述べてくれ。本当に。お願いだから。
- てか、これ20点分の問題だよな? 60分試験の割合で考えると、12分で解くべき問題なんだよな? ねえ、本当にそのつもりで作った?
- (1) そして最初はお約束の a2 を求めよ問題。飽きないねえ。
- あ、大事な問題だとは思います。
- (2) 実質、この誘導で問題の 90% が解けちゃってるよね。
- でも、この誘導で 80% の受験生が諦めちゃったよね。きっと。
- センターで部分分数分解出たのひさしぶり? まあ出してもいいとは思うけど。
- 部分分数分解自体はどの教科書にも載ってるから、ここまでたどり着けた受験生は普通に解けたと思うよ。
- でもね、たぶん問題は「何割の受験生がそこまでたどり着けたか」なんだよ。
- だからね、途中に基礎問題(等比数列の和の公式)を入れたところで、あんまり意味ないんだ。そこまで行ってないから。
- そしてその前の段階で少しでも計算ミスしてると全部解けないから 。
- そして最後に「ちょっとだけつまづかせたろ」的な分数計算かよ。
- ふつうに止まっちゃったじゃねーかよ、時間返せよ(言いがかり)
- (3) そういえば an 求めてたんだよね。そういえば。
- 整数となること、そんなあっさり分かる? 普通の受験生にはむずくね?
- (4) なんでこれここに入れた? 急に剰余類? なにさせたかったの? 「配点余っちゃったー(てへぺろ)」的な?
- てかここまでの内容で20点分にすりゃいいじゃん。まじイラネ。
第4問 空間ベクトルだけど(3)までは平面αでの話してるから実質平面ベクトルだし、大きさと内積の計算問題ばっかで楽しくない
- (1) まあこれはよい。ちゃんと受験生に点を与えてやってくれ。
- (2) うん、これも普通に必要な問題。「①から」という一言を入れたのは気が利いている。
- だけどこれに気づかない受験生もいたんだろうなあ。
- (3) 四角形の種類? CB=2/3 OA に気づけましたか、ってこと? ただ単に次の面積求める問題につなげたかっただけ? そのわりに冒険したなと思うのは僕だけ?
- (4) ここでようやく空間の意味が出てきたよね。
- そして計算をムダにややこしくすることに意味あるのかな。
- 角度を出させた上で、それを最後の問題につなげていくのは、上手いと言えば上手い、これ見よがしといえばその通り。
- 「αとβは垂直であるので」って大ヒントをあげたものだ。
- 最後に空間図形的な視点も必要な、悪くない問題だったと思うよ、うん。
- ただ、最後の2問、答えが √3 と 4√3 って、テキトーに答えて当たった受験生結構多そう。
- やっぱり数学ⅡBでもマーク式試験の限界をアピールしに来たか…
- 「記述式にしないとこういう問題でテキトーに当たっちゃう受験生いるでしよー?」的な? うぜーなーまったく。(言いがかり)
【センター試験 数学ⅡB 完】
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結局僕は、「問題集とか参考書に載ってるオーソドックスな問題」と「ひねった問題」のどっちなら不満がないんだ、って言うね。
いや、いちばんの理想は「オーソドックスな問題を少しだけひねるんだけど、そのひねりによって数学的な深みや実用性が増して、数学を学ぶ意欲が上がるような問題」なんですけども。
まぁ、そこらへんはセンター試験のあとを受け継ぐ共通テストさんに期待、ってことで!
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